ガス灯のあかりが夜の町を照らすようになったころ
 ミャストに住む女の子と人々のお話
 ローファンタジー


     アーニャ
 

 街の学校へ通う内気でちょっと臆病な女の子。父親であるユリアンの料理店でお手伝いもしている。
 夢はどこか遠い国へ行って旅をすること。最近ミャストに敷かれた路面電車の線路が好き。
 時計塔で出会った心を持たないヤツェクを気にかけ、彼の笑顔を取り戻すために奮闘するが
 心や記憶が戻ることで、ヤツェクが昔話の非情な魔法使いに変わってしまうことを恐れている。


     ヤツェク
 

 長い時間の間にあらゆる心を失い、最後に残った寂しさだけを知っている青年。
 悪名高い魔術師として記憶を封じられ何百年も時計塔に閉じ込められている。
 無愛想でぼんやりとしているが、時折アーニャ達に信頼を寄せる様子も見せる。


     カミル
 

 心優しい行商人の青年。いつもあっけらかんとしている。
 世の中のものに無頓着で世間知らずなのでよく突拍子のないことを言う。
 何でもおいしく食べられる味オンチ。でもアーニャの作るアップルパイが世界で一番好き。
 元は孤児で、妹のルタと故郷探しの旅をしている。


     ルタ
 

 男勝りなカミルの妹。子どものくせに厭世的で生意気なので友達がいない。
 しかし独学で文字を習得するなど非常に賢く、物事に対する考え方も大人びている。
 なかなか素直になれないが、親しい人にはとても一途。
 


     トマシュ
 

 数少ないミャストの教師。父ユリアンと仲が悪く、最近家を出てしまった。
 文武両道で人からの信頼も厚い世渡り上手だが、中身は捻くれもの。
 妹のアーニャと母のモニカにはまあまあ甘い。


     ユリアン
 

 町一番の料理店の店長。とても口が悪い。
 仕事熱心で何かと気苦労が絶えないお父さん。モニカとトマシュの扱いにいつも困っている。
 モニカより背が小さいことを気にしている。


     モニカ
 

 ユリアンの妻でアーニャとトマシュのお母さん。
 生き物(特に虫)が大好きな、天真爛漫で少女のような人。
 心配性で過保護気味な面もあり、家を出たトマシュをいつも按じている。


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